奇跡をくれた君へ

――いきなりの長文をごめんなさい。きっとこれが最後の送信になると思うので、目をつぶっていただけたら嬉しいです。本当の名前がわからないので、ここでは木島くんと呼ばせてください。

まず、今まで本当にありがとう。嘘をつかれていたことは悲しかったけれど、でもそれでもいいよ。そんなことよりも、もっとたくさんの温かい気持ちを木島くんがくれたから。

木島くんが送ってきてくれた、猫の写真可愛かったよ。ほっこりして、私も会ってみたかったな。
好きな街の様子とか、時間とか、たくさん共通点があって、それを共有できて。そんな友達今までいたことなかったから、本当に嬉しかった。ありがとう。

友達、いや親友と喧嘩した時も、親身になって相談に乗ってくれて、優しい言葉をありがとう。おかげで仲直りできて、もっと仲良くなれた気がします。

こんな私と、数ヶ月の間だったけどやりとりをしてくれて、ありがとう。木島くんにとっては、大したことないことだったことかもしれないけれど、私にとっては本当に大切な時間でした。

こんなに優しい人がいるんだなって思えて、幸せでした。今まで本当にありがとう。勝手にこの人とは心が通じ合っているのかも知れないなんて、思ったこともありました。ごめんなさい、気持ち悪いかも知れないけれど、これが私の本心です。

こんな、文面じゃありがとうが伝え足りないけれど、これ以上は流石に迷惑なのでやめておくことにするね。

今まで、ありがとう。本当に大切な時間でした。本当の木島くんがどんな人だっていい。幸せを祈っています。






文章を完成させて送る。文章が長くて、送信完了まで少し時間がかかった。思った以上に体力を消耗していたらしく。まぶたが自然と落ちてきて、そのまま眠ってしまった。






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