没落寸前の伯爵令嬢ですが王太子を助けてから雲行きがあやしくなってきました
17.意識しはじめたらなんだか…

「わたしに勝つとはなかなかじゃな。お主」

「おじいさまこそ。僕はチェスの名手ですよ」

この2人が意外と意気投合しているのにはビックリだ。
ハリーがここに滞在し始めて2週間。
あれだけ毛嫌いしていたクランドンのおじいさまだというのに、気が合ったのか、チェスの手合わせを良くしている。

朝からはおじいさまの相手をして、昼からはローマンとともに街に出ていることが多くなった。

おかげでローマンの嫌味がフィリシティに向くことが少なくなり、フィリシティとしてはホッとしているところだ。

だが、代わりに…別の問題が出てきたのだが…
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