ずっとずっと、好きだった



放課後の体育館。

ドリブルの音とバッシュが床を擦る音がぶつかり合う中、女子の黄色い声援が響き渡る。


「きゃー、守谷(もりや)くーん」

「頑張ってーっ」


女子たちの声援を一身に受ける、一人の男。


人気アイドルにも負けないくらいかっこよくて学年一モテる、この高校のバスケ部のエース・守谷(もりや) (あらた)


私、鈴木(すずき) 彩里(さいり)の幼なじみだ。


「守谷!」


新はチームメイトからパスを受け取ると、軽くドリブルをしてシュートする。

新の放ったボールは、リングにかすることなくゴールに吸い込まれていった。


ピピーッ!


それと同時に試合終了を告げるホイッスルが鳴り響き、新のチームが僅差で勝利した。


やった……!


「ナイスシュート、新」

「おう」


チームメイトとハイタッチする新の笑顔が、キラキラして眩しい。


ああ、今日も新はかっこいいなぁ。


私が新を真っ直ぐ見つめていると、こちらに気づいた新と目が合ってしまった。


ドキッ!


思わず心臓が跳ねたが、すぐに新に視線を逸らされてしまった。


さっきまでのキラキラした笑顔は何処へやら。


新の顔が、一瞬で曇ってしまう。


ねぇ、私を見てそんな気まずそうな顔しないでよ。


どうして、こんなふうになっちゃったんだろう。


昔は、けっこう仲が良かったのに……。


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