ブラスバンド! 〜青春は吹奏楽部で〜

第2章 正式入部!

「今年は5人の1年生がこの吹奏楽部に入部してくれました。」
 吹奏楽部の顧問の先生が言う。 私たち、1年生は正式入部し、本格的に活動を始めるようになった。今年入ってきた1年生は5人。私と美空ちゃん、友唯ちゃん、愛依ちゃんのいつもの4人と、大田隼人(おおたはやと)君。隼人君は、私が体験入部に来れなかった日に来ていたらしい。
「今年度は27人で吹奏楽部を作り上げます。 じゃあ、1年生のパートを発表するので、そのパートの先輩たちは1年生を迎えに行ってあげてね!」
 1年生のみんなは、自分が何の楽器の担当になるのか、緊張したような顔をしている。
「まず、石橋友唯さんはトランペット、大田隼人さんはトロンボーン、蓮田美空さんはフルート、松島優夢さんはパーカッション、そして松山愛依さんはクラリネットです! じゃ、パートの先輩たちは1年生を迎えに行って、今年度1年生が入らなかったというパートは個人基礎や曲練をしてください。」
 そして、パーカッションの先輩、穂香ちゃんがやってきて、体験入部のときと同じように強引にパーカッションの場所に連れて行かれる。
 そして穂香ちゃんはこんなことを言った。
「まずは自己紹介しよ! 改めて、私は吉田穂香(よしだほのか)って言いま〜す!」
「僕は山田陸斗(やまだりくと)。よろしく。 僕ら二人とも3年だ。」
「えっと……松島優夢です。よろしくお願いします……!」
 緊張した声で自己紹介をすると、陸斗さんは「緊張しないで大丈夫だよ」と言ってくれた。やっぱりパーカッションのメンバーは安心する。
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