身代わり婚約者との愛され結婚
 だが花の値段をそのままにして三倍の通行料を支払い続けるのは、ただ緩やかに首を絞めているのと変わりなくて……


「簡単なことだよ」

 ふふ、と笑った父に私とレヴィンが思わず顔を見合わせる。

 そんな私たちに、父が告げた提案は。


「我がエングフェルト公爵領でも生花の栽培をすればいいんだ」
 
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