「きみを愛することはないし、きみから愛されようとは思わない」と宣言した旦那様と宣言された私の結末~それでしたら旦那様、あなたはあなたが真に愛する人とお幸せに~
「ラングラン将軍が、われわれを見ていたわけですね」

 彼はフェリクスたちが去った方角を睨みつつ、そうつぶやいた。

「彼は、われわれをどのようにとらえたかな?」

 それから、彼はまたつぶやいた。

 その問いが独り言なのか、もしくはわたしに尋ねたものかはわからなかった。

 もしもわたしに尋ねたのだとしても、その答えはわたしにはわからない。というよりか、答えようがない。

 それはともかく、カフェ代もジョフロワに支払ってもらったことに気がついたのは、その日の夜だった。

 カフェ代はわたしが支払うつもりだったのに……。
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