「きみを愛することはないし、きみから愛されようとは思わない」と宣言した旦那様と宣言された私の結末~それでしたら旦那様、あなたはあなたが真に愛する人とお幸せに~

愛人が乗り込んできた!

 ラングラン侯爵家に戻ると、まっすぐ自室に向った。

 途中、管理人のマルスランと執事のモルガンが話をしているのに出くわした。

「アイ様、おかえりなさいませ」
「アイ様、おかえりなさい」

 モルガンとマルスランの笑顔を見た瞬間、我慢していたものがこみあげてきた。

(ダメよ、わたし。泣いちゃダメ。二人に心配をかけてしまう)

 心の中で何度も言いきかせる。

 しかし、自制とは別にそのなにかは、喉元をどんどん上がってくるばかりで飲みこむことが出来ない。
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