「きみを愛することはないし、きみから愛されようとは思わない」と宣言した旦那様と宣言された私の結末~それでしたら旦那様、あなたはあなたが真に愛する人とお幸せに~
「フェリクス・ラングラン将軍……」

 ジョフロワがつぶやいたときには、わたしは彼に肩を抱かれて拘束されていた。

 まるで人質のように。

「ジョフロワ・ラコルデール。失礼、王子殿下と呼ぶべきかな?」

 フェリクスの問いは、わたしを驚かせるに充分だった。
< 246 / 294 >

この作品をシェア

pagetop