王家の影はポンコツ令嬢!はじめての任務で×××
“ど、うー⋯?”
はじめて与えられた任務は次期宰相に内定したディーデリック・ローランド様の夜の素行調査。
「次期宰相になられる方の女性関係が緩くてはどこから極秘情報が漏れるかはわからないから⋯」
だから彼の寝室に潜入し、調べた。
そしてその結果彼は素行良しという結論を導いた私はー⋯
「彼の妻になることになりましたわね」
「あぁ、そうだな⋯」
はぁ、とため息を吐く父を見て私は胸が締め付けられるようだった。
“私は大事な一人娘ですものね”
「まさかこんな形で嫁に出すだなんて思ってなかったでしょうし⋯!」
「いや、打診はずっといただいていたからな。どちらかといえば不安が大きいんだが⋯」
「というか心労ですよね」
「んんッ、とにかくだなクリスティナ。お前は王家の影であるダフネ家からローランド家へ嫁ぐのだ。当然影で居続ける訳にはいかないだろう」
「素晴らしい言い訳です、父上」
「!」
“確かに!”
王家の影を担っているのはダフネ家であってローランド家ではない。
つまり影として裏で暗躍する肩書きを失ったも同然でー⋯!
「⋯⋯お父様、お兄様。今私は完璧に理解いたしましたわ⋯っ」
はじめて与えられた任務は次期宰相に内定したディーデリック・ローランド様の夜の素行調査。
「次期宰相になられる方の女性関係が緩くてはどこから極秘情報が漏れるかはわからないから⋯」
だから彼の寝室に潜入し、調べた。
そしてその結果彼は素行良しという結論を導いた私はー⋯
「彼の妻になることになりましたわね」
「あぁ、そうだな⋯」
はぁ、とため息を吐く父を見て私は胸が締め付けられるようだった。
“私は大事な一人娘ですものね”
「まさかこんな形で嫁に出すだなんて思ってなかったでしょうし⋯!」
「いや、打診はずっといただいていたからな。どちらかといえば不安が大きいんだが⋯」
「というか心労ですよね」
「んんッ、とにかくだなクリスティナ。お前は王家の影であるダフネ家からローランド家へ嫁ぐのだ。当然影で居続ける訳にはいかないだろう」
「素晴らしい言い訳です、父上」
「!」
“確かに!”
王家の影を担っているのはダフネ家であってローランド家ではない。
つまり影として裏で暗躍する肩書きを失ったも同然でー⋯!
「⋯⋯お父様、お兄様。今私は完璧に理解いたしましたわ⋯っ」