先生の隣、ずっといたくて。
そう思って先生の手に触れることは出来なくて。

代わりに、自分の手を握りしめた。

「自分の手を握るぐらい苦しそうだね。、、、お薬入れて楽になろっか?」

薬、、、、。

もう何でもいいから早く楽になりたかった。

コクコク。

首を縦に振って同意を表した。

死にたくてたまらないはずなのに、、、、この苦しみには恐怖を覚える。

―『お前がいるから紗希はおかしくなったんだよ‼‼』

そうお母さんの彼氏に言われ、殴られて痛みが思い返してきた。

ここにお母さんの彼氏はいない。

分かっているはずなのに、、、、。

、、、、、でも、、、、、、、もうあんな思いするならば―。

そう思って私は意識を手放した。
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