別れさせ屋に依頼をした私の結末
「1年の頃さ、バレー部の練習試合とか……私、観に行ってたんだよ」
あの頃から、私は自分のことしか考えていない。
「マチも“試合があるなら観にいきたい”って言ってたのに、私は試合があることをマチに隠して……ひとりで応援しに行ったの」
マチを見つめる大樹の目が嫌で、大樹に向けた彼女の笑顔も嫌いだった。
自分のことを見てほしい。私だって優しい表情で微笑みかけてもらいたい。そんなことばかり考えて。
「そんで、大樹にはこう言ったの。……“マチ、試合とか興味無いんだって”って」
気づいたら嘘をついてたんだ。
「サイテーでしょ?」
案の定、寺尾と並木はあ然とした表情をする。
最低かどうか聞いても、どう反応したらいいのか困っているみたい。
「他にもいっぱい嘘をついた。クラスの女子がかっこいいと騒いでた先輩の名前を出して、“マチの好みはああいう人なんだって”とか……」
本当に、嫌な子だった。
「実際は、クラスの子たちの話にうんうんとうなずいてただけなのに……。マチが騒いでたように言ったりした」
自分でも嫌になる。
「いっぱい嘘ついて、自分をいいように見せて……それで、告白されたんだよね」
だから、大樹とのこの関係は、嘘で手に入れたニセモノ……。
あの頃から、私は自分のことしか考えていない。
「マチも“試合があるなら観にいきたい”って言ってたのに、私は試合があることをマチに隠して……ひとりで応援しに行ったの」
マチを見つめる大樹の目が嫌で、大樹に向けた彼女の笑顔も嫌いだった。
自分のことを見てほしい。私だって優しい表情で微笑みかけてもらいたい。そんなことばかり考えて。
「そんで、大樹にはこう言ったの。……“マチ、試合とか興味無いんだって”って」
気づいたら嘘をついてたんだ。
「サイテーでしょ?」
案の定、寺尾と並木はあ然とした表情をする。
最低かどうか聞いても、どう反応したらいいのか困っているみたい。
「他にもいっぱい嘘をついた。クラスの女子がかっこいいと騒いでた先輩の名前を出して、“マチの好みはああいう人なんだって”とか……」
本当に、嫌な子だった。
「実際は、クラスの子たちの話にうんうんとうなずいてただけなのに……。マチが騒いでたように言ったりした」
自分でも嫌になる。
「いっぱい嘘ついて、自分をいいように見せて……それで、告白されたんだよね」
だから、大樹とのこの関係は、嘘で手に入れたニセモノ……。