【完】おにぎり恋愛日和‼︎

幼馴染との再会


今週2度目のまごころ屋デリバリー。
私は両手に計5個のお弁当が入った袋を持って、芸能事務所前で立ち往生していた。

遡ること1時間前。

私のバイトが終わる頃を見計らって「本日のお弁当5個、よろしく」と電話してきた。もちろん相手は天音くんである。

よくウチのお店を利用してくれる天音くんは既に立派な常連さんだ。

ちなみに最近は私がバイト上がりにお弁当を2個買って、天音くん家にまで配達して、そのまま彼の家で一緒に夜ご飯を食べる。このルーティンを週に2回のペースでしていた。

バランスの取れたお弁当に天音くんの健康も保たれるし、私もなんだかんだひとりで食べるよりも誰かと一緒に食べる方が美味しく感じるし箸が進む。もちろんお弁当代は天音くん持ちだ。
 
だから今日もそろそろ注文の電話が来るだろう。

そう思っていたが、今日の配達先はvoyageの所属する芸能事務所だった。

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