【完】おにぎり恋愛日和‼︎
「やっぱり凄いよ、天音くんは」
「新曲は?どうだった?」
「あっれ・・・は、」

良い歌詞だったでしょ。と、自慢気に告げる天音くん。

いつ新曲の話になるのかとずっと内心ハラハラしていた。動揺からか「良かったよ」と告げた声は分かりやすく震えてしまう。

「それほど鈍くないとは思ってるけど。ちゃんと伝わってる?」
「うん。その、えっと、」
「そんなに身構えなくていいよ。大事なことはちゃんと仕事じゃない時に言いたいしね」

ちょっとは意識してくれたんなら、今日のライブのやり甲斐はあったようなもんだし。と、彼は余裕な笑みを浮かべていた。
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