【完】おにぎり恋愛日和‼︎

「光春くん、前に比べて表情豊かになったよね」

そんな俺に三鈴が「出会った頃なんて少し怖かったもん」とへらりと笑う。
怖がらせていた自覚が無いわけでは無い。
自分の仕事やプライベート全てを守るために、人との間に高い壁を作っていたから。

それを壊してきたのは三鈴だった。
そして突然俺の景色に飛び込んできた無垢な彼女を離さないように捕まえたのは自分である。

「三鈴のおかげだよ、全部。今こうやって楽しく仕事出来ているのも、全部。三鈴が隣にいてくれたから」

良い影響を与えてくれた彼女。おかげで人生の全てが好転したような気がする。
まさか自分がこんなにも誰かに影響されて変わるなんて、あの時は思いもしなかったけれど。

「三鈴に出会えた瞬間から、俺は人生勝ち組だったよ」

生まれ変わっても、三鈴と隣で過ごせますように。
お俺はきっとそう願いながら人生の最期を迎えるのだろう。


after story side 光春  END
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