【完】おにぎり恋愛日和‼︎

「例えば?」
「例えば?!・・・えっと、」

 まさか聞かれるとは思ってもいなくて、私は頭を働かせる。顔が良いところ?身長が高いところ?いやいや、それじゃ身長が低めな秋吉さんを蔑んでいると思われやしないだろうか。

 うーん、と絞り出して(失礼)いる私に、天音さんは早く言えと云わんばかりの眼光を向けてくる。

「ハッ・・・これだ、」
「そんなに絞り出すほどナイの?まぁ聞いてあげるけど」

 ふと頭によぎった言葉を私は素直に口にした。

「うち(まごころ屋)の売上に貢献してくれるところ?」

 その瞬間、今日イチの強さで頭を叩かれたけど。まぁ、お気に召さなかったことだけは表情からも見てとれた。

 私は割と真剣だったけどね。
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