柊星くんは溺愛したい
「頑張ってね、図書委員さん」

その声にハッと意識を戻す。先輩は足早に立ち去ってしまった。


「お礼……言いそびれちゃったな」


再び静寂が訪れた図書室に独り言が響いた。部活動へと向かう生徒たちの声が聞こえる。


花壇に咲く色とりどりな目に映った。色鮮やかに咲き誇る花々が本格的な夏の到来を告げた。
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