私がアナタの運命です!-運命だから当然なのに、根拠を求められても困るんですがっ-
 痛みで顔が歪み、目尻からも目頭からも涙が滲む。
 
 ナカが引き攣り突っ張っているせいでまだ三分の一しか挿入されていないソコを、痛みに耐えつつズズッと少しずつ腰を下ろし、なんとか深く繋がろうと必死になった。


「くそ、本当に何して……っ」
「やだ! 抜かないでッ」
「っ」

 私の腰を両手で掴んだジルが、私の腰を持ち上げ自身のモノを抜こうとするがそれを遮るように叫ぶ。


 ――わがままだと、わかっているけど。


「……これでダメなら、諦めるから」
「は?」
「だから最後までさせて欲しいの」

“もしこの一回で子供が出来なかったら、運命だと思っていたのは私の勘違いだと受け入れるから”

 
「運命じゃないなら、仕方ないから」
「……それ、何の根拠で言ってんの」
「え……」


“何の根拠って聞かれても”

 そもそもジルが、運命だという根拠を出せって言ったのだ。
 それを今度は運命じゃないなら諦めようとしている私に、また根拠を出せと言われても。


「だ、だって……ジルの友人たちもあり得ないって言ってたし」
「それは根拠の答えになってない」
「わ、私は運命だと思ったからっ」
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