あしらってるつもりの浅黄くん SSまとめ
✫ scene 02
◇ ◇ ◇
財布をひっつかんで玄関を出ると、家の前でにやけた顔をした千歳が立っている。
「お前、まじで最悪」
「えへ。ありがと、だいすき」
いつも俺が断れなくなるようなこと言って、無理やりひっぱりだす。ほっとけばいいのもわかってるのに。でも、ほんとにひとりで行ったら困るし。
「暴漢がどうのとか言うならちゃんと着ろよ、足出しすぎ」
ポーチの階段をおりながら文句を言うと、
「浅黄くんお母さんみたーい」
「お前なぁ……」
「いこ」
ヘラヘラ笑う千歳に手を引かれた。そのまま遠くから車の音がする夜道をふたりで歩いていく。ちなみに手は振りほどいた。
財布をひっつかんで玄関を出ると、家の前でにやけた顔をした千歳が立っている。
「お前、まじで最悪」
「えへ。ありがと、だいすき」
いつも俺が断れなくなるようなこと言って、無理やりひっぱりだす。ほっとけばいいのもわかってるのに。でも、ほんとにひとりで行ったら困るし。
「暴漢がどうのとか言うならちゃんと着ろよ、足出しすぎ」
ポーチの階段をおりながら文句を言うと、
「浅黄くんお母さんみたーい」
「お前なぁ……」
「いこ」
ヘラヘラ笑う千歳に手を引かれた。そのまま遠くから車の音がする夜道をふたりで歩いていく。ちなみに手は振りほどいた。