あなたと出会えて…
あなたと出会えて…
《奈々Ver》


学校に着くと、紗英が真っ先に私の方にきた


「奈々…。来たんだね、凄いよ…」


「うん…」


私は、相槌しか打てない


ふと、翼の席が目に入った…


『あ・き・きょ・う・し・つ・に・き・て』


口パクでそう言った彼のことを思い出す


あの時は、舞い上がるほど嬉しかった


あの日が、学校で翼と会う最後の日だなんて思いもしなかった


この先も、ずっと翼といたかったのに…


早く…そう伝えればよかった


こんなことになるなら…。


毎回考える度、そう思う私だった
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