女嫌いの天才脳外科医が激愛に目覚めたら~17年脈ナシだったのに、容赦なく独占されてます~
 他の女性なんて目に入らない。
 赤髪の男に腕を掴まれてて、頭にカーッと血が上るのが自分でもわかった。
 ホント、危なっかしい。
 よく俺がアメリカに行っている間無事でいたと思う。
 優里は俺の容姿をよく褒めるけど、自分のことには無頓着。
 周囲の男にどんな目で見られているか知らない。
 自分の身体のことだって綺麗だとは思っていない。
 無自覚って怖いな。
 無防備な姿で眠るその姿も綺麗で、思わずそのシルクのように艷やかな髪に触れ、彼女の唇にそっとキスを落とす。
「う……ん」と彼女が寝返りを打つが、起きる様子はない。
 静かにベッドを出て床に落ちていた下着を身につけるとシャワーを浴びた。
 それからキッチンへ行き、冷蔵庫からペットボトルの水を取り出して一口口にすると、また寝室に戻る。
 俺の気配に気づいて優里がうっすら目を開ける。
「……玲人くん?」
「水飲む?」
 ペットボトルの蓋を開けて優里に差し出すと、彼女がムクッと起き上がった。
 まだ半分寝ているような状態なので、俺が手を添えて飲ませる。
「今……何時?」
 ゴクゴクと飲んで喉を潤した彼女が、時間を確認する。
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