才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ

光流は電車で愛菜はバスだった事を光流が話した。



「ひょろっとした男と手なんか繋いでてさ、似合わねーんだよ」



「ちゃんと筋トレしてるしひょろっとなんかじゃないし」



「何?愛菜、それはその子の裸を見たことあるから言えるんじゃないか?まさか、お前……」


「違う、弓道だって腕使うんだし、自分でも言ってたの、もうほっといてよ!」



愛菜は自分の部屋に逃げ込んだ。



お兄ちゃんが来てればこんなことにならなかったし、会ってもらってもいいなと思ってたのにー、光流くんのバカ!



明日からどうなるのよ、全くー。



「幸成(こうせい)さんは愛菜に彼氏がいること知ってたんですか?」


「まあな」



「俺が好きなの知ってるくせに…」


「それでも、俺が付き合うなとは言えないよ、普通に高校生活をしている訳だからさ、お前だってそうだろ?付き合うにしても遠距離になるんだし」




「それはプロになるために選択したことだから」




「愛菜がプロになるかはまだわからない……」



「そんな?合宿だっていくじゃん」




「簡単にはプロになれないのは光流だってわかってるだろ?それにプロになっても大会に出れるか、金が稼げるか、俺だって必死だ……愛菜がその道を選択する確実性はない、現にゴルフ部のある高校に進学しなかったのが迷ってる証拠だ」



「それは……」


光流は何も言えなくなってしまった……

< 232 / 274 >

この作品をシェア

pagetop