才色兼備で高嶺の花の彼女を溺愛したいんだ

「あっ、休憩時間が終わるから戻ろう、コーヒーありがとう」

「あっ、うん……」

帰りも相馬くんはグランド側を歩いてくれた。


私の問いかけに返事をくれなかった事はどうとらえたらいいんだろう……


妹扱いじゃなくて触るって、男子ってそういうもの?



それから愛菜が相馬くんを時々目で追っている自分に気がついたのは1年生の指導の当番の時間、必ず男子は相馬くんがいる。


キョロキョロ探していると指導にいってるみたい。


確か順番なのは男子も一緒だと聞いてるけど、この前から相馬くんは毎日指導してるんじゃない?


総体も近いし自分も出場するのにどうしてなんだろうと疑問になった。



ある日、自分の当番の時に聞いてみた。


「相馬くんはもしかして毎日指導してるの?」

「あっ、うん」

「男子も交代制じゃないの?他にも2年生いるし、総体に出ない2年生もいるでしょ?」


「うん、でもせっかく入ってくれた1年生にちゃんと指導したいし、自分のフォームを固めるのにもいいんだよ、だから僕がしてる」


「弓ひかなくて不安じゃない?」


「1年生が帰ったらひいてるから大丈夫だよ」


総体が終わるまで1年生は解散時間が少し早いのだ。


「部活に来ている以上早く覚えて欲しいからね」


そう言うとゴムを引いている1年生に形を教えていた。


今年の一年生は人数が多い。アニメとかの影響だろうと思われた。

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