冷たいアイツの食べ方 (短)

だけど、悲しいかな。坊っちゃまは私に顔を近づけ「目を閉じろ」と言う。


「ご、ご冗談はおやめ下さい。坊っちゃま!」


焦る私を見て、坊っちゃまの不敵な笑みは消えなかった。ばかりか、クツクツ笑って強気な態度。


「冷たすぎるアイスはな、熱を与えればいいんだよ。こうやって、溶かすようにな」

「んぅ……っ!?」


抵抗もむなしく、坊っちゃまは私にキスをした。触れた唇は確かに熱くて、溶けそうなほど。


「ぷは!こ、これ以上は怒ります!」


だけど、いくらアイスが怒ろうが怒鳴ろうが。一度でも熱に触れれば、溶けるまでに時間はかからないようで……。


「いいから。黙って俺に食われてろ」

「っ!」


めったに見ない坊っちゃまの真剣な顔に釘付けになり、思わず見入ってしまう。そんな私を見て――坊っちゃまは、満足そうに口角を上げた。



「熱で溶けて食べ頃だな。

堪能させてもらうからな、冷愛」



【 end 】

< 14 / 14 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:15

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

お巡りさんな彼と、その弟は、彼女を(密かに)溺愛する

総文字数/138,849

恋愛(逆ハー)398ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
一つの問題をきっかけに 恋のトライアングル、開幕 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆ ツンデレな同級生 ▶ 一葉 勇運 (弟) 「俺のこと好きじゃなくていいから、 俺に三石を守らせて」 × とある悩みがある ▷ 三石 冬音 「好きになっても…良いですか?」 × 優しいお巡りさん ▶ 一葉 守人 (兄) 「大人をからかっちゃダメだよ」 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆ 複雑に交差する「好き」の矢印 その中に混じる、秘密 「俺とだから、キス嫌じゃなかったの?」 「君の手を離したくなかった」 「やっと、幸せを見つけたの」 それぞれの恋の終着点とは―― 表紙公開▶2023/09/10 完結▶2023/11/10
花屋のガーデニング委員会!

総文字数/26,218

恋愛(逆ハー)10ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
中学一年生の花屋心春(はなやこはる)は 庭でガーデニングする祖父を、 祖母と一緒に眺めるのが日課だった。 しかし祖父は持病が悪化し急死。 ショックから祖母も食欲不振になり入院。 心にぽっかり穴が空いた小春は、 一人寂しく過ごしていた。 ある日、庭で赤いバラを見つけ、 水を与えると… なんとカッコいい男子に変身! 名前は薔薇園空(ばらぞのそら)。 空は、なぜか祖父のことを知っていて、 しかも、 「一緒にガーデニングをしよう」 「大丈夫。俺が教えるから」 と誘ってきて――!? ※二年前、公募するため執筆した作品です 改ページが少ないです。すみません
表紙を見る 表紙を閉じる
ハート国とスター国は、昔からライバル関係にあり、仲が良くなかった。 そのためハート国の王女・ミアと、スター国の王子・レンも、 互いをライバル視するけど…… 二人の中身は、なんと小学四年生の同級生だった! 実は、両想いだった二人。 ひょんなことからタイムトリップし、なぜか記憶もバッチリ残っていた。 そのため、互いに密かに「会いたい」と願う日々…… だけど、ついに我慢の限界が来て!? 外見20歳、内面10歳による二人の、 ドキドキラブコメ×ファンタジー物語☆彡

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop