泣きっ面に恋々!─泣き虫な身代わり花嫁と、泣き顔フェチな純真王子の恋々な結婚事情─
キドナ国は戦争ばかりしていて人を楽しませる悪戯なんてしている場合でもない。カルラ国の人は非常に余裕があってお茶目なようだ。
「しかも刻んだ魔法って、消えないんだ」
「消えないとは?」
「その魔法をかけた魔法使いが死んでも永劫、魔法だけは、生き続ける」
刻んだ魔法は永遠に消えないと、ジオが少しだけ低い声を出したことにステラは気がついた。
だがその違和感は、すぐにジオの笑顔にかき消された。
「こういう魔法を刻むって簡単なのですか?」
「実はこれすっっごい時間かかんの」