泣きっ面に恋々!─泣き虫な身代わり花嫁と、泣き顔フェチな純真王子の恋々な結婚事情─
団長の教えが今のジオに深く響いた。
(こんな奴に、もうステラの何も奪わせない)
涙を拭ったジオはステラをぎゅっと抱き直して、指をパチンと鳴らした。
「何なの!?」
「ん?!」
「動けないわ!」
ユア王女と護衛たちから戸惑った声が上がる。彼らは全員、盾魔法の透明な板に四方を囲まれて、立ったまま縦に長い箱の中に閉じ込められたように身動きができなくなってしまった。
「ステラ、帰ろう」