猫をかぶった完璧イケメンくんが、裏で危険に溺愛してくる。



わたしの家の前に柚和くんがいるではないですか。 

「昨日の夜メッセージ送りましたよ。明日の朝迎えに行きますって」


「えぇ、見てないよぉ……」


でもなんで急に迎えに来てくれたんだろう?

じっと柚和くんを見てたら。


「わわっ、なに?」

「元気そうでよかったです」


頭をポンポン撫でられた。

もしかして心配してくれてた?


「先輩はもっと自分を大事にしてくださいね」


「う、うん」

なんだろう。


普通に会話したらいいのに、ぎこちなくなっちゃう。


柚和くんと甘いことしてた夢のせい。


やっぱりあれは夢だったんだ。


だって柚和くんの態度がいつもと変わらないから。


「ここ、ちゃんと見えてますね」

「……? 何が見えてるの?」

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