18婚~ヤンデレな旦那さまに溺愛されています~

11、気まずい日々


 翌日、目が覚めたら朝の9時を過ぎていて、遥さんはもういなかった。

 私は昨日やるはずだった数学の勉強をすることにした。

 だけど、ぜんぜん集中できないので、小春に新しく依頼されたイラストを描こうとした。

 しかし、それもまったく描けなかった。


 悶々とした気分が晴れなくて、私は由希ちゃんに電話したい旨のメッセージを送った。

 昼を過ぎた頃に由希ちゃんから電話がかかってきて、私はスマホに飛びついた。


『いろは、元気ー? 新婚生活どう?』

 由希ちゃんの声を聞いたら胸が熱くなって声が震えた。


「う、ん……大丈夫だよ」

 すると由希ちゃんの声色が変わった。


『大丈夫って何? どうした? 何かあった?』


 こんなこと、誰にも言えない。

 親にだって絶対に言えない。

 心配かけたくない。


 だけど、ひとりで抱えているには重すぎる。


「由希ちゃん……あの」

『うん、どうした? 遥さんと何かあった?』


 目頭が熱くなってきて、ついに私は胸の内を吐き出した。


「由希ちゃん……あの人、私のストーカーだったよ」



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