18婚~ヤンデレな旦那さまに溺愛されています~

 その夜はなかなか寝つけなかった。

 キスの出来事が頭にしっかり刻みつけられていて、遥さんの顔が近くにあるのを思い出しただけで、恥ずかしくて悶え死にする。


 結婚したら、あんなことずっとするんだ。

 ううん、あれよりもっとすごいことを、するんだ。


「きゃああああっ」

 ベッドの上で布団を被って悶えた。


 翔真とのキスシーンは何度も想像したことあるけど、実際にしてみるのとはぜんぜん違った。

 キスってもっと綺麗なイメージだったのに、体がぞくぞくして、自分がおかしくなりそうだった。


 すぐにやめてしまったけれど。

 あれ以上キスをしていたら、私は一体どうなっていたのだろう?


「でも、本当にいい人だなあ」

 私はまたベッドに横になって彼の穏やかに笑う表情を思い出した。


 このとき、私は気づかなかった。

 本当に、世間知らずの子供だったのだ。


 それは、(のち)に思い知ることになる。



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