コーヒーには、ミルクと砂糖をたっぷりと
「カフェOlive」と書かれたカントリー風の看板を見つけ、小桜美紅(こざくらみく)は胸を高鳴らせながら隣にいる羽柴陽介(はしばようすけ)の方を見る。

「ここが陽介くんのおすすめのカフェ?すっごく素敵なところだね!」

木造のどこかレトロな雰囲気のカフェは、ゆったりとした時間を過ごしたい時にぴったりである。まだ外観しか見ていないものの、美紅はこのカフェを一目で気に入った。

「まだ中に入ってないじゃん。内装も素敵なんだよ」

陽介が頰を赤く染めながら言うと、その後ろにいた小川菫(おがわすみれ)と和島匠(わじまたくみ)が陽介の肩をポンと左右同時に叩き、何故か「頑張れ」と声をかける。美紅は首を傾げながらも、カフェのドアを開けた。

日曜日の午後、大学生の美紅は同じサークルメンバーである陽介たちと映画を観に行った。映画が終わった後、まだ解散するには早い時間なのでどこかでお茶をしようと菫が提案し、陽介が「いいカフェを知っている」と案内してくれたのがこのカフェである。
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