五年の想いを抱えて
「北見晴葵です。よろしくお願いします」

自己紹介の声までよくてみんな前のめりだ。

「北見の席はー、あ、三浦の隣がいいな。北見、困ったことがあれば、三浦玲に聞けよ」

「え?私?」

「よろしくな」

北見くんが来たのは私の隣で美波の反対側の席だった。

「えー玲、羨ましいんだけど」

「まあまあ」

「よろしくね、三浦さん」

美波の反対から声をかけられて、美波のほうに傾けていた体を慌てて翻す。
< 6 / 111 >

この作品をシェア

pagetop