なぜか、溺愛される1日を繰り返しています。
由佳はまたぼそりと呟く。
さすがに1度目のプロポーズのようなときめきはもうなかった。

2度目に同じ7月1日がきたとき、一緒に暮らしている両親に相談したけれど一笑にされて終わってしまった。
もちろん達也にだってなにも相談できていない。

両親と同じように笑って終わらされることは目に見えているし。
そして今回が3度目の7月1日。

由佳にとっては3度目のプロポーズだった。
3度目のプロポーズなんて言い方をすればすごく愛されているんだろうなぁなんて羨ましがられそうだけれど、実際は由佳が同じ日から抜け出せなくなっただけだ。

達也とはいずれ結婚したいと思っていたから、デートを断る気もプロポーズを断るつもりもはなからない。
それこそ、1度目のときには目に涙を浮かべて喜んで、『この時間が永遠に続きますように』と、願ったりした。

そう、願ってしまったんだ。
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