忘れられないよ君は―初恋だけでは終われない―
25.群司の告白
文化祭の賑やかな声が、少しずつ遠くなっていく。
亜美は群司の隣を歩いていた。
さっきまで大きく聞こえていた音楽も笑い声も、今は遠い。
「…………」
群司は何も言わない。
亜美も何となく話しかけられなかった。
光成先輩と鉄先輩も、何か知っているようだった。
「群司」
「ん?」
「まだ?」
「……もうちょい」
「うん」
また静かになる。
少し歩いて群司が足を止めた。
「ここでいい」
亜美も止まる。
人通りは少ない。
遠くから聞こえる文化祭の音だけが、二人の間に入り込んでいた。
「話って?」
「…………」
群司は亜美を見る。
言う。
そう決めていた。
ステージが終わったら、ずっと言えなかったことをちゃんと伝える。
それなのに、いざ亜美を前にすると喉が詰まった。
「群司?」
「……待って」
「え?」
「今、言うから」
亜美が黙る。
群司は一度、息を吐いた。
昨日のことは今はいい。
丈のことも、あの光景も。
全部あとでいい。
まずは自分の気持ちを伝えたかった。
「亜美」
「うん」
「俺さ」
群司の手がぎゅっと握られる。
「ずっと、亜美が好きだった」
「…………」
亜美の目が大きくなる。
「……え」
「高校の頃から」
「…………」
「ずっと好きだった」
今度は、はっきりと言った。
亜美は驚いたまま群司を見ている。
「……群司が?」
「うん」
「私を?」
「そう」
群司が少し笑う。
「そんな驚く?」
「だって……」
「気づいてなかった?」
亜美は小さく頷いた。
「全然……」
「そっか」
群司は息を吐く。
「まあ、そうだよな」
言っていない。
今まで一度も好きだと。
高校生の頃からずっとそばにいた。
屋上で一緒に昼を食べて、大学も同じでサークルにも誘った。
近くにいられることが嬉しかった。
でも、それだけでいいわけじゃなかった。
いつか言いたかった。
ずっと言えなかっただけで。
「…………」
やっと言えた。
あとは亜美の答えを聞くだけだった。
亜美は群司の隣を歩いていた。
さっきまで大きく聞こえていた音楽も笑い声も、今は遠い。
「…………」
群司は何も言わない。
亜美も何となく話しかけられなかった。
光成先輩と鉄先輩も、何か知っているようだった。
「群司」
「ん?」
「まだ?」
「……もうちょい」
「うん」
また静かになる。
少し歩いて群司が足を止めた。
「ここでいい」
亜美も止まる。
人通りは少ない。
遠くから聞こえる文化祭の音だけが、二人の間に入り込んでいた。
「話って?」
「…………」
群司は亜美を見る。
言う。
そう決めていた。
ステージが終わったら、ずっと言えなかったことをちゃんと伝える。
それなのに、いざ亜美を前にすると喉が詰まった。
「群司?」
「……待って」
「え?」
「今、言うから」
亜美が黙る。
群司は一度、息を吐いた。
昨日のことは今はいい。
丈のことも、あの光景も。
全部あとでいい。
まずは自分の気持ちを伝えたかった。
「亜美」
「うん」
「俺さ」
群司の手がぎゅっと握られる。
「ずっと、亜美が好きだった」
「…………」
亜美の目が大きくなる。
「……え」
「高校の頃から」
「…………」
「ずっと好きだった」
今度は、はっきりと言った。
亜美は驚いたまま群司を見ている。
「……群司が?」
「うん」
「私を?」
「そう」
群司が少し笑う。
「そんな驚く?」
「だって……」
「気づいてなかった?」
亜美は小さく頷いた。
「全然……」
「そっか」
群司は息を吐く。
「まあ、そうだよな」
言っていない。
今まで一度も好きだと。
高校生の頃からずっとそばにいた。
屋上で一緒に昼を食べて、大学も同じでサークルにも誘った。
近くにいられることが嬉しかった。
でも、それだけでいいわけじゃなかった。
いつか言いたかった。
ずっと言えなかっただけで。
「…………」
やっと言えた。
あとは亜美の答えを聞くだけだった。