忘れられないよ君は―初恋だけでは終われない―
 その頃。

 丈はスマートフォンを見ていた。

 今日は。

 亜美から何も来ていない。

 画面には、昨日届いた三つの言葉。

『会いたいです』

『今日、塾にいます』

『待ってます』

「…………」

 丈は上から順に見た。

 最後の一文で。

 指が止まる。

『待ってます』

 亜美は待っていた。

 何かを聞くためでも。

 相談するためでもなく。

 自分から。

「…………」

 丈は画面を閉じた。

 それ以上は。

 何もしなかった。
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