佐藤 しおりの幸せ探し〜揺れる恋
そう言っていたしおりだったが、最近、体が怠く体調が思わしくなく、仕事を休んでいた。
ふと、生理が遅れていることに気づいて、思い当たる日は、あの夜しかなかった。
検査薬で陽性がでた時、嬉しいと思ったしおりは、あんなに躊躇っていたはずが、零士の重い愛を受け止める覚悟ができてしまう。
帰宅した零士の膝の上で報告する。
「零士の赤ちゃんできたみたい」
「…やっぱ、あの夜できてたか。サイコーだよ。ありがとう、しおり。結婚する、今すぐしよう」
しおりを膝の上からおろして、隠してあった婚姻届を出してきた。
「えっ?両方の両親のサイン済みなの?」
「もらっておいたんだ。後は、しおりの書く欄だけだよ。判子もある」
気が変わらないうちにと、書かされたのだ。
「今から一緒に届けに行く?でも、夜道だと危ないな。俺が、朝一番で提出してこようか?」
「もう、そんな慌てなくていいよ。病院も行って、確認してもらわないと。それからでもよくない?行くなら一緒に提出したいよ」
「確認しなくても、絶対に妊娠してる。じゃあ、明日朝一で病院行こう。それから、市役所へ行こう」
東雲の家の男達には、一発的中するジンクスがあるせいで、確信めいていた零士。