御曹司の俺には興味が無いだと?〜もう1人の俺を愛する秘書補佐
「とにかく、俺は許さん!他に男性経験があって、後でスキャンダルにでもなってみろ。恥だぞ」
「彼女は俺が初めてだ。それを証明できるのは俺しかいないだろ」
華を見ると、俯いている。俺は不安を取り除くように、手を握った。
「俺の言葉だけ聞いてろよ」
そう言うと、静かに頷いていた。
「母さんを泣かせといて、よくそんな事言えるもんだな」
眉毛をビクつかせ、父親は顔を赤らめていた。
「とにかくだ!2人の結婚は認めない!」

2人が睨み合う中、武郷さんが入って来た。
「失礼します。社長。アメリカのハリス様からお電話です」
ハリスさんは、うちがアメリカで取引をしている商社を、取り纏めている大富豪。
父親が、頭が上がらない数人の1人だ。
慌てて電話を取り、さっきまでとは違う、得意げな顔をして、話をしていた。

「はい!それは私の息子です!・・・えぇ・・・そうでしたか!では全力で探します。またお知らせします」
電話を切ると、嬉しそうに話をしだした。

「ハリスさんのご子息夫妻が、京都の国際フォーラムでスピーチしたお前に、とても関心していたらしい」
< 52 / 65 >

この作品をシェア

pagetop