camelに溺れる
「何。何で笑うの」
「んー?拗ねたところも可愛いなと思って、笑ったの」
「別に拗ねてないよ」
「拗ねてるじゃん。俺が意地悪したから拗ねてる」
頬をぐりぐり弄られて、〝可愛い〜〟なんて目の前で笑顔を見せられたら、拗ねてなんかいられなくなるに決まってる。
「もう…本当に拗ねてないから」
「本当に?タバコより俺?」
「はいはい、そうだよ」
頬にあった手を振り解くと、また大きい温もりに包まれて。
一週間ぶりに恋しさが埋まると、好きだな…が上乗せされた。
ここまで来れば、言葉はいらない。