人生は虹色
僕は燈也の宿題を見ながら、

奏也と洸也の相手も怠ることなくしていた。



「僕ね、大っきくなったら、警察官になるんだぁ」



「え?すごいなぁ、燈也!」



「仁兄ちゃんも助けてあげるね」



「そうか、困ったら燈也に助けてもらうね!」



「ちゃんと110って電話するんだよ!」



「うん?」



「僕が助けてに行ってあげるから」




「ありがとう」



まだ7歳なのに、僕を本気で守ろうとしてくれる燈也が立派で逞しく思える。



ついこの間まで、

ハイハイしていたくせに、

子どもの成長の早さに驚かされた。



僕にも燈也同様に、夢ができ始めた。



まだ自分がなりたいとかではなくて、興味が出て来た段階で、まだ確定とかではない。



「お兄ちゃんは何になりたいの?」



燈也に聞かれ、僕は優しく微笑みながら、教えてあげた。



「うーん?お兄ちゃんはねぇ、ヒーローかな?」



あながち間違ってない僕の夢に、燈也は口を押さえて小さく笑っている。



そんな僕のヒーローみたい夢を家族や先生、夏実に、

そろそろ打ち明けようと考えていた。



果たして、

みんなはなんて言ってくれるのだろうか?



どんな顔を見せてくれるのだろうか?



不安なんか僕には一切なく、僕のことを応援してくれるに違いないと、安心の方が勝っていた。
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