やっぱり中身で勝負

仕事から帰ってきてもお母さん達のお手伝いをしようと思ってもソファーでうたた寝しちゃう。

そんな私にお母さん達から
『沙緒里ちゃん、もしかして…』

『そうよ!沙緒里、明日病院へ行こう!』

『病院?』

『沙緒里ちゃん、私と景子さんはね〜たぶん赤ちゃんじゃあないかなぁって思ってるのよ』

『赤ちゃん……』と思いもよらない言葉にお腹に手を当てた私。

『あのね、沙緒里。この間からダルそうだし、もしかしたらって正枝さんとも話してたのよ』

『ねぇ、違ったら困るからお父さんと一郎にはまだ内緒にしておきましょう。
明日、産婦人科へ行けばすぐにわかるしね!』

私はコクリと頷いた。

そして3人で近所の産婦人科へ
『戸山さん、おめでとうございます。妊娠9週目で妊娠3ヶ月ですね! 予定日は来年の4/8ですよ』

私の両隣りの、母たちが大喜びしている。
私はポカーンとしてお腹に手を当ててみた。
心の中で"私がママだよ"と話しかけた。

その日の夕飯は早く帰って来て!!っと正枝お母さんからお父さんと一郎くんへ指令が出た。
お母さんは2人の秘書にも指令をだしていた。
< 49 / 57 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop