恋は秘密のその先に
ついに最終説明会の日を迎えた。

真里亜は朝から何度も、持参する資料やパソコン、タブレットを確認し、準備が整うとエントランスに下りる。

住谷が運転する車に文哉が、そしてもう一台の車にエンジニアやプログラマーと一緒に真里亜も乗り込んだ。

「あれ?なんで真里亜ちゃんがこっちの車に乗るの?」
「え、いや、その。最後にもう一度皆さんと確認しておきたくて」
「そうなの?真里亜ちゃんなら、もう完璧に準備出来てるって」
「いやー、そんなことないですよ。詳しいシステムの内容を聞かれたら、私なんて何も答えられないし」
「それは俺達がフォローするよ」
「そうだよ。心配するなって」
「はい!ありがとうございます」

皆で緊張をほぐしつつ、気合いを入れながら現地に赴いた。
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