不器用な神野くんの一途な溺愛
神野くんと二人、放課後に秘密の特訓をしていること。

神野くんに好きだと言われたこと。

気持ちに応えられないと伝えたこと。

神野くんと副委員長がキスをしたと勘違いしたこと。

その時に、とてもモヤモヤした気持ちになり、神野くんとケンカみたいになってしまったこと。



……後で神野くんに怒られるかもしれない。

実の兄に、なんで勝手に喋るんだって。



でも、怒られてもいいから、私の全てを希春先輩に聞いてもらいたかった。そして、教えてもらいたかった。

だから、伝えた。

すると希春先輩は、早乙女くんと似たような顔つきになった。


そして――



「俺が思うに、莉子ちゃんは斗真のことが好きなんだと思うよ」

「へ……?」



唖然とした私に、希春先輩は答え合わせを始めた。
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