この結婚が間違っているとわかってる

「お疲れ、小花」
「拓海くんもお疲れさま」

帰る場所が同じなので並んで歩き出す。

小花はふと拓海がコンビニの袋を持っていることに気付いてそっと中を覗き込んだ。お弁当とインスタントのみそ汁が入っている。

「拓海くんの夕食?」
「そう」

小花がコンビニの袋に視線を向けながら尋ねると拓海がうなずいた。ふと疑問に思った小花は再び拓海に問い掛ける。

「咲さんは?」

自宅に帰れば咲が手料理を用意して待っているはずだ。それなのにどうして拓海はコンビニ弁当を買う必要があるのだろう。

「咲さんは友達と旅行中。だから俺はこれからひとりで夕食だ」
「そうなんだ」

理由を聞いて小花は納得した。

拓海は小花と同じくらいに料理が苦手だ。だから子供の頃も伊織が食事の担当だった。

どうやら今も拓海は料理に自信がなく、食事はコンビニ弁当で済ませるのだろう。

「咲さんはいつ帰ってくるの?」
「二泊三日の予定で今日出発したから帰りは明後日かな」

ということはそれまで拓海は自宅でひとり。料理が苦手なので今夜のようにコンビニ弁当やスーパーのお惣菜、外食などで食事を済ませるのだろう。

小花はふと良い案を思いついた。
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