甘の弱な君が好き【完】
スキャンダルは波乱を呼ぶ


「黄子ちゃん、おはよ〜」


駅前の時計広場、いつも通り黄子ちゃんの姿を見つけて声をかける。



なんかスマホ見て難しい顔してるけど大丈夫かな?


「藍ちゃんっ、やばいかもっ…!」



すごい形相で私を見つめる顔は真剣そのもの。



「へ?」



「青くん、熱愛出てる。」



「ええ!?」



青くんが熱愛!?



「これって、藍ちゃんだよね?」



見せられたスマホの画面には『今注目若手俳優、東山青、制服放課後デート!!♡』と書かれた記事と、青くんが笑顔で女の人と歩く写真



隣に映ってるのは間違いなく私だ…



「何これ…」


一般人だから辛うじてモザイクはかかってるけど、限りなくないに等しいくらい薄いモザイク…


それに制服姿で星のバッチもついてないし、見る人が見れば一般コースだってわかっちゃう。
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