年下彼氏は糖度が高め

「…っ、やば…。煽ってるでしょ、それ」



…や、やめてくれた?



ボソッとこぼした東都が手を止めてくれたのはいいものの、唇を離された後。



「…痛かったらごめんね」



首元に唇があてがわれ、吸い上げるようなチクッとした痛みが走った。



「…っ!」



「…ん、きれーに付いた」



満足そうに口角を上げる東都が、ニヤリと笑う。



き、綺麗ってなんのこと…!?



急いで手鏡を取り出して、首元を確認すると。



「あ…あんた何して──っ!?」



小さいけれど、虫に刺された痕のように異様な存在感を放つ“それ”が、何をされたのか物語っていた。



「何って…キスマーク?」



「〜〜っ!!ば、馬鹿じゃないの…!?」



あぁ、神様。



どうかこのでっかい子供みたいな年下彼氏を、少しでも大人しくさせてください。
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