【電子書籍化決定】婚約者と親友に裏切られて殺された聖女はアンデッドとして蘇ります!〜冥王様と共に絶望をお届けする予定ですけど……覚悟はいいですか?〜

三章

人手が増えたことで屋敷の掃除は捗っていく。
二人に言葉は話せないが意思の疎通が取れるので、また以前と同じように共に入れることに喜びを感じていた。

モネやマイケルは「アー」「ウー」や身振り手振りでヴィヴィアンに意思を伝えてくれる。
侍女として働いていたモネは手際よく動いてくれるし、マイケルは重いものを運んでくれる。

ヴィヴィアンはマイケルとモネのために破れたシーツや使い物にならないカーテンを使って可愛らしい侍女服やシャツ、ズボンを作っていた。
何故ヴィヴィアンが服作りができるかといえば、掃除や洗濯が終わってしまい、他に静かに黙々とできる服作りを思いついた。
これもまたヴィヴィアンにとってのストレス発散方法の一つである。

作った服は孤児院で配ったりしていた。
ヴィヴィアンのストレス発散にもなり、孤児院の子供達も喜ぶので一石二鳥である。
それにヴィヴィアンが孤児院にいた際、食べ物にも困っていたが服も足りていなかったことを知っているからだ。

更に二週間経つと、ボロボロにだった屋敷は次第に美しさを取り戻していく。
久しぶりに屋敷に帰ってきたアーロがあんぐりと口を開けて動けなくなるくらいだ。
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