アンハッピー・ウエディング〜後編〜
息白む頃の章4
雛堂とキノコクッション福袋を巡る騒動は、それで終わったと思っていた。

…いや、実際その件は、これで終わりだったのだけど…。

新しい事件が起きたのは、雛堂にクッションをもらった翌日。

その日俺はいつも通り、朝起きて、着替えて、朝食とお弁当を作る為にキッチンに向かった。

…の、だが。





「…じーっ…」

「…」

「…じーっ…」

「…」

「…じーっ…」

…なぁ。

さっきから、めちゃくちゃ強い視線を感じるんだけど。

振り向くと、白いクリップボードと鉛筆を持った寿々花さんが、俺をガン見していた。

…めっちゃ見てる。

なぁ、俺、なんか悪いことでもした?



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