妹に彼氏を寝取られ傷心していた地味女の私がナンパしてきた年下イケメンと一夜を共にしたら、驚く程に甘い溺愛が待っていました【完】
「……それじゃあ百瀬くんは、その時から私の事を、知ってたの?」
「そうだよ」
「じゃあ、あの日、街で声を掛けてきた時も、私だって分かって……?」
「勿論」

 亜夢の言う通り、俺はあの日、有紗の姉が俺の忘れられない人だったと知ってからずっと、亜夢の事は認識してた。

「……彼女が亜夢に何を言ったか知らないけど、俺は亜夢の事を知ったその日から、一切、他の女と付き合ったり、寝たりはしなくなった。勿論、彼女にも、別れるまで俺からは一切触れてない」
「え?」
「まあ、それまで好きでも無いのに付き合ってた事実も、身体を重ねて来た事実も消えないけど、亜夢の手掛かりを見つけてからは他の女なんてどうでも良くて、亜夢と、もう一度話したい、あわよくば、付き合いたいって……その思いだけだった」
「…………」


 そして再び話は遡り、俺が亜夢に隠し事をしていた理由を明かす時が来る。



 有紗に亜夢の話を聞いてから、俺の態度は一変。

 当然それに有紗は不満を持つ。


「ねぇ百瀬くん、どうして最近会ってくれないの?」
「……別に、気分じゃないだけ」
「嘘! もしかして、他に女が居るんじゃないの!?」
「いねーよ、そんなん」
「それじゃあ、今日は私と居てよ! 朝まで一緒に居て!」
「無理。俺に不満があるなら、別れりゃいい」
「いや! 別れたくない!」

 急に会う事をしなくなった俺に痺れを切らせた有紗は、当時住んでたアパートまで押し掛けてきたり、職場近くで待ち伏せたり、まるでストーカーのような行動を頻繁にするようになる。

 それでも俺は、頑なに有紗を拒んだ。

 その間、付き合いで合コンに参加したりもしたけど、どんなに言い寄られても、断るのが面倒でも、付き合う事も、身体の関係を持つ事もしなかった。


 そんな中で俺は色々なツテを頼って亜夢の事を調べてみた。

 すると、亜夢には彼氏がいる事が判明。

 フリーじゃない事にガッカリはしたけど、それでも構わない。

 亜夢が幸せならそれで良い、そう思った。

 ただ、もし幸せじゃ無かったら? という思いが俺の頭を駆け巡り、今度は亜夢の彼氏――広丘(ひろおか) 貴将について調べてみる事にした。
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