旧財閥家御曹司の愛妻渇望。 〜ご令嬢は、御曹司に甘く口説かれる。〜



「……言っておくが、俺の家も金には全く困っていない。だから、金は要らない」

「あ……そうですよね。確かに」

「だけど、婚約者との婚約白紙が正式に決まった暁には俺と結婚してもらおう」

「え、えぇ……! け、結婚」

「そうだ、この際、母方の叔父の養女となれば家格的にも……いや、そこまではしなくていいか」


 私が思考停止している間に彼の頭の中では話が進んでいて私は結婚することが決定しているようだった。


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