世界で1番可愛い君

琉斗side

【琉斗side】

咲良喜ぶかな……。

さっきたまたま通りかかったおもちゃ屋で買ったうさぎのぬいぐるみを手に咲良の家に向かっていた。

咲良こういうの好きなんだよなぁ。

つい買っちまった。

そしてふと
昼休みのことを思い出す。


*昼休み*

「琉斗さー、咲良ちゃん大好きなのは分かるけどよー。大丈夫なのか?」

いつもつるんでいる友達、春樹と
俺は屋上で弁当を食っていた。

「大丈夫、って?」

「いやー、中1だろ?中学って色んな学区の生徒ひとまとめにしてる訳だし、新しい出会いいっぱいあるだろ?お年頃なんだから、いつまでも強がってないでもっと可愛がってやれよ」

「……」

春樹とは高校からの付き合いだが咲良の話をポロポロと話してしまっていた。だって可愛すぎてつい……。

「琉斗いっつもツンツンしてるからさーっ」

「うるせぇ!」

「ほら出たー!」

「だって…俺と咲良5歳差だぞ?
大人の余裕、ってもんを見せねぇと、って……こっちも必死なんだよ……。」

「可愛いヤツめ。」

「うるせぇ!」

「また出た」

***

そんなやり取りをした昼休み。
よくよく考えたら、
春樹の言うことにも一理あった。
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