素直に好きと言えたら*遠回りな恋*
「で、何を麻里に言いたかったんだよ」
「う、うん。あのね。守谷くんにね。遊園地デートをOKしようと思うんだ」
「はぁああ? 陽菜、お前何言ってんの?」
斗真のびっくりした声が耳にキーンってなる。
やっぱり斗真にとっては意外だったかな。
「何って。守谷くんとね、遊園地に・・・」
「あの守谷だぞ、陽菜。合わないだろ、無理だろ。ダメだろ」
「なんでそんなに全否定するのよ、斗真」
「だってさ・・・いや、マジでダメだから」
さっきからダメだとか無理だとかしか言わない斗真の気持ちを考えてみた。
あ、そっか。 もしかして斗真も遊園地デートがしたいのかも。
私は考えたの。
私と守谷くん、斗真と麻里。
この組み合わせでダブルデートしたらいいんじゃないかなって。
ダブルデートして私はもう守谷くんがいるから大丈夫ってところを見せたら2人も安心するだろうし。
「じゃあさ、斗真も一緒に遊園地に行ってくれる?」
私は斗真にそう提案してみた。
「急に何言ってんだよ、陽菜。なんで俺がお前らと一緒に遊園地なんだよ」
「それね、麻里も誘うよ。そうしたらダブルデートになるでしょ。うん、そうしようよ。斗真が一緒に行ってくれないなら守谷くんと2人で行くし」
「もっ、守谷と陽菜の2人きりは無理だから。だったら行くよ。行くからな! そう守谷に言っとけよ」
こうして私と守谷くん、斗真と麻里はダブルデートすることになった。