ハロウィン・マジック



そのすぐあと、
泉澄くんと2人きりになった空間。



「...............っ、由奈、だよな?」



半信半疑のような感じで、
探るように、ぽとりと落とされた優しい声。



その声が耳に届いたとき。



「............っ、泉澄くん、だよねっ?」



私も確かめるように名前を呼ぶと。



──────ギュッと、私を抱きしめて。



「............ずっと、由奈に、会いたかった、」



そう口にした泉澄くん。



そっ、そんなの...........................っ。



「私............も、だよっ、」



泉澄くんの言葉に、
答えるように抱きしめ返しながら言葉を出した。



この再会は、予想もしてなかった、
──────予期せぬ再会だと言うこと。



この時の私は、知るよしもない。


< 12 / 27 >

この作品をシェア

pagetop